カーティア・リッチャレッリ ソプラノ リサイタル
日時:1999年12月2日午後7時〜
場所:東京オペラシティコンサートホール
出演:カーティア・リッチャレッリ(ソプラノ)
ヴィンチェンツォ・スカレーラ(ピアノ)
曲目:チレア/歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より「私は創造の神の慎ましい下僕にすぎません」
マスネ/歌劇「ル・シッド」より「泣け、泣け、我が瞳よ」
カタラーニ/歌劇「ワリー」より「遠くへ行かないで」
プッチーニ/歌劇「トゥーランドット」より「氷のような姫君の心も」
チレア/歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」より「哀れな花」
ロッシーニ/スペインの歌
(休憩)
トスティ/「理想の人」「別れの歌」「可愛いくちもと」
ファルヴォ/君に告げてよ
カルディロ/カタリ・カタリ
カプア/オー・ソレ・ミオ
(アンコール)
ブッツィペッチャ/愛よ帰れ
トスティ/マレキアーレ
カプア/勿忘草
ロッシーニ/歌劇「タンクレディ」より「こんな胸騒ぎが」
カプア/オー・ソレ・ミオ
この人の特徴は、前半はオペラのアリア(もちろん女性のもの)で、後半はまるでテノールのような選曲を持ってくることにあります。この日も同じパターンでした。
前半は一曲一曲がかなり重い曲がそろっていて、リッチャレッリも、一曲歌うごとに舞台袖に引っ込んで休憩をとってから出てきていました。この人はグレギーナのようなパワフルな歌手ではないので、かなりきついのではないかと感じました。
後半は、曲自体はよく聴いているものばかりですが、女性が歌うと、かなり感じが違います。しかし、いずれも、歌好きな聴衆のツボを押すようなものばかりで、最前列の熱烈なファンとおぼしきおばさん(この人は、最初の曲からハイ・テンションで、全力で拍手を送っていたが、途中でいったん力つきたもよう(笑))など、一曲ごとに歓声をあげていました。
アンコールは5曲。最後の二曲は、これもこの人独特のパフォーマンスである、ハイヒール脱ぎ捨て歌唱で聴かせてくれましたが、オー・ソレ・ミオや勿忘草などは、一節おきに歌うなど、若干省力化もみせていました(笑)。
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