東京都交響楽団第486回定期演奏会(Aシリーズ)


日時:平成11年3月20日(土)午後7時〜
場所:東京芸術劇場大ホール
出演:児玉桃(ピアノ)
   東京都交響楽団(管弦楽)
   エリアフ・インバル(指揮)
曲目:モーツァルト/ピアノ協奏曲第12番イ長調 K.414
   ブルックナー/交響曲第4番変ロ長調「ロマンティック」(ノヴァーク版第1稿)


 芸術劇場のステージ横のバルコニー席に座りましたが、ちょうど舞台を照らすライトが少しはいるせいか、非常に熱かったです。
 モーツァルトのピアノ協奏曲は初めて聴く曲でしたが、なかなか輝かしい音色でよかったです。それ以上の印象は・・・。
 この日は、やはり「ロマンティック」の初稿です。ロマンティックは過去に何度も聴いたことがありますが、すべて、ノヴァーク第2稿かハースでした。インバルのCDが出ているのは知っていましたが。
 聴いた印象は、通常聴く版に比べると、なんとも硬骨で飾り気のない音楽。8番のときもそうでしたが、両方比べてみると、改訂の意味がわかるような気がします。でも、初稿にはそれの良さがあります。綺麗に整っていない、朴訥な響きを聴くと、こっちのほうがブルックナーらしいなあと感じることもあります。
 特に、「ロマンティック」の第3楽章は、第2稿とはまったく別の曲ですが、ホルン独奏とトゥッティの交互の繰り返しが延々と続きます。ホルンのソロ奏者にとってはものすごいプレッシャーがかかる曲ですが、この日の奏者は、最初の方でちょっと危ういところがあったものの、後はほぼパーフェクトで、終演後にはものすごい拍手と完成を浴びていました。
 インバル/都響は、秋にはAシリーズ定期で7番をとりあげます。7番は4番、8番のような極端な版の違いというのは無いようですが、楽しみです。
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