日 時:平成10年5月21日(金)午後7時〜
場 所:東京芸術劇場
出 演:ジェラール・コセー(ヴィオラ)
井上圭子(オルガン)
東京都交響楽団(管弦楽)
ジェイムズ・デプリースト(指揮)
曲 目:ファリャ /バレエ組曲「三角帽子」第2番
バルトーク /ビオラ協奏曲
バッハ /無伴奏チェロ組曲より「プレリュード」(ソロ・アンコール)
サン=サーンス/交響曲第3番ハ短調作品78「オルガン付き」
四月の定期が、いまひとつで、今回はどうかなぁという気持ちでホールに来ました。ただ、今回は指揮者が、デプリーストであるということから、期待もありました。
最初にファリャのバレエ組曲「三角帽子」が演奏されましたが、最初の「近所の人たちの踊り」を聴いて、もうびっくり。とても先月と同じオケとは思えません。あちこちで、デプリーストは魔法使いじゃないかという噂を聞きましたが、本当でした。輝かしく、瑞々しい響きをオケから引き出していました。
2曲目のバルトークのビオラ協奏曲。これは初めて聞く曲でしたが、まさに「バルトークらしい」という曲。ハンガリー民謡のような音使いがそこここに出てきて、オケコンを思わせるようなフレーズも見え隠れしていました。
休憩後は、サン=サーンスの「オルガン付」。こちらも、実に柔らかく、ほとばしるような音の洪水。ともかく弦の音がシャカシャカせず、包むような響きを堪能することができました。
この日は、かなりブラボーが飛んでおりましたが、当然といえましょう。
当日配布されたプログラムをみると、デプリーストは、ヘルシンキでブルックナーの2番を振ったようです。ぜひ日本でもブルックナーを聞かせてほしい。6番あたりが良いのではないかと思います。
======================= 98/05/30(土)15:29:11 ====================