東京リーダーターフェル1925&ムシカ・ハルモニカ特別演奏会


日 時:1998年3月22日(日)午後2時〜
場 所:東京芸術劇場出 演:ムシカ・ハルモニカ(管弦楽)
    東京リーダーターフェル1925(男声合唱)
    秋葉京子(アルト)
    堀 俊輔(指揮−後半)
    森口真司(指揮−前半)
曲 目 ブリテン  /青少年のための管弦楽入門
     ブラームス /アルト・ラプソディー
    −−−−−−−(休憩)−−−−−−
     ブルックナー/ヘルゴラント(ノヴァーク版)
     ワーグナー /楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より第一幕への前奏曲
             /歌劇「さまよえるオランダ人」より水夫の合唱
             /歌劇「タンホイザー」より巡礼の合唱
    −−−−−−−アンコール−−−−−−−
     ヴェルディ  /歌劇「ナブッコ」より「行け、我が思いよ、黄金の翼に乗って」


 リーダーターフェルに、グリークラブの先輩が在籍していることと、ブルックナーのヘルゴラントが演奏されること(こっちが主ですが)で足を運んだ演奏会でしたが、素晴らしい演奏会でした。

 まずブリテンの「青少年のための管弦楽入門」。まずオケだけのプログラムでしたが、このオケが素晴らしい。ムシカ・ハルモニカというのは初めて聴くオケで、アマオケなのですが、ともかく上手いのです。管は音が割れず、とても柔らかい響きでしたし、弦は音に濁りがなく、とても美しい。

 それでいて、決して小さな音ではなく、そこそこの音圧は出てくるのですから、「ほんとにアマオケかね。」と思いました。この一曲目で、「今日はヘルゴラント一発狙いだ」という先入観が、完全に吹っ飛びました。

 二曲目の「アルト・ラプソディー」。生で聴くのは2回目ですが、今日は何といっても、アルト独唱がよかった。秋葉さんは、去年の暮れの若杉/NJPの第9で初めて聴きましたが、今回は独唱はアルトだけですから、十分に堪能することが出来ました。また、二曲目から入った男声合唱も、非常にバランスがよくて、厚みのある響きを聴かせてくれました。

 ここで休憩。ロビーに出てお客の色を見てみましたが、合唱とオケの身内系の人が多いようで、素晴らしい演奏にも、今一つレスポンスが弱いように思いましたが、逆にフライング拍手がない分、残響をたっぷりと楽しめました。

 いよいよ、私にとっての目玉のヘルゴラント。後半は堀俊輔氏が指揮をしました。ヘルゴラントは、バレンボイム指揮のCDが出ているようですが、今まで聴いたことが無く、今回が初聴きでした。

 曲は、「うわ〜いかにもブルックナー(^^)」という感じ。ゲネラルパウゼはあるし、弦はギコギコギコギコと刻みつづけ、その上でブラスと合唱が壮大なコラールを奏でるという、嬉しくなってしまうような曲です。テノールはかなり高い音が続いて、凄そうだなと思いました。最後の方なんかは、ブル5の第4楽章の最後を合唱でうたわせてるようなもんでした。

 最後はワーグナーを3曲。マイスタージンガーは、やや速めのテンポでグイグイと押していく感じ。水夫の合唱、巡礼の合唱は、ピアノ版だと、すぐ合唱に入ってしまうのですが、今日はたっぷりとその前の部分を楽しませてくれてから、合唱に入りました。この手の曲は、おそらくお手のものでしょう。完全に暗譜してるなと一見してわかる団員もかなりいました。

 アンコールは、おなじみの「行け。我が思いよ・・・」。思わず客席で歌いそうになってしまいました(^_^;)。

 男声合唱とオケというと、あとはワーグナーの「使徒の愛餐」くらいしか思いつきませんが、また聴かせてほしいと思いました。ちなみに、この日は、ヴィクトリアの合唱曲のコンサートもあって、どちらに足を運ぶか、迷いもあったのですが、アントン教団の信徒としては、このコンサートに足を運んで失敗だったとは思いませんでした(ヴィクトリアのほうには行っていないので、こっちが良かったとまではいえないので、こういう表現になります。)。
======================= 1998-03-22 (Sun) 22:36:09 ====================


コンサートレポート98目次に戻る