ウィーン・リング・アンサンブル 「春の声」


日 時:平成10年2月11日(水) 午後2時〜
場 所:川口リリア メインホール
出 演:ウィーン・リング・アンサンブル
     ライナー・キュッヒル   (ヴァイオリン)
     エクハルト・ザイフェルト (  〃   )
     ハインツ・コル      (ヴィオラ  )
     ゲアハルト・イーベラー  (チェロ   )
     アロイス・ポッシュ    (コントラバス)
     ウォルフガング・シュルツ (フルート  )
     ペーター・シュミードル  (クラリネット)
     ヨハン・ヒントラー    (  〃   )
     ギュンター・ヘーグナー  (ホルン   )

曲 目:ヨハン・シュトラウスII ワルツ「春の声」
    ツィーラー       ワルツ「心地よい夜に」
         〃      ポルカ・シュネル「人生は喜び」
    ヨゼフ・シュトラウス  ワルツ「天体の音楽」
    ツィーラー       ポルカ「ランデブー」
    ヨハン・シュトラウスT 中国人のガロップ
    −−−−−−−−−−(休 憩)−−−−−−−−−−−−
    ヨハン・シュトラウスII 皇帝円舞曲
    ツィーラー       ポルカ・シュネル「気も晴れ晴れと」
    ランナー        シュタイラー舞曲
    レハール        オペレッタ「メリー・ウィドウ」より
                愛の二重唱「唇は黙していても」
    ヨハン・シュトラウスII オペレッタ「こうもり」よりチャールダーシュ
    オッフェンバック    オペレッタ「天国と地獄」よりカンカン
    −−−−−−−−−(以下アンコール)−−−−−−−−−
    ヨハン・シュトラウスII トリッチ・トラッチ・ポルカ


 1カ月遅れの「ニューイヤーコンサート」という感じでした。ここ数年、「このツアーが終わったら、本格的な仕事始め」というスケジュールだったので、今年は、どうも今一つ節目がはっきりしませんでした。

 曲目・演奏は、概ね例年通りですが、毎年、ごくわずかずつではあっても、新しいものを入れているのが、決してマンネリにならない秘訣でしょうか。ことしは、プログラムの最後に、オッフェンバックの「カンカン」(例の「天国と地獄」の序曲の後半部分です。文明堂のコマーシャルに使ってるやつ)が入っていました。また、以前とりあげられた曲でも、キュッヒルさんの長いカデンツァが入ったりして、ひと味違った曲に仕上げていたのには、うならされました。

 お約束の「お笑い系」もちゃんとあって、前半では「中国人のギャロップ」で、例の二人組が、中国の南方の人がかぶっている藁の帽子をかぶって登場。シュルツ氏が、シュミードル氏の帽子を目深にして、虚無僧状態にしたり(笑)。

 前半がこれだから、後半も「そのまんまのコスプレ」があるとすれば、「カンカン」で、スカートをはいて出てくるかと思ったら、さすがにそれはなく(^_^;)、2年ほど前に使った、折り畳み式のシルクハット(シュルツ氏)と巨大な蝶ネクタイ(シュミードル氏)だけでした。

 いつも感じることですが、このアンサンブルは、本当に皆楽しそうに演奏をします。まあ、ウィンナ・ワルツを仏頂面で演奏しても、ということはありますが、それにしても、楽しそう(っつ〜か、本当に楽しいんですが)に演奏するってのは私でもできるので、見習いたいところです(^_^)。

 残念だったのは、アンコールが「トリッチ・トラッチ・ポルカ」だけだったこと。この日は、夜、帝国ホテルでディナーショーが入っていたからかも知れませんが、聴衆のパワーも弱かったような・・・。まあ、サントリーホールではこういうことはないだろうと自分を慰めつつも、何となく物足りない感じで、帰途についたのでした。
======================= 1998-02-14 (Sat) 11:41:31 ====================


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