日 時:平成9年9月11日(木)午後6時30分〜
場 所:東京文化会館大ホール
演 目:ビゼー/カルメン(全3幕)
出 演:カルメン :アグネス・バルツァ
ドン・ホセ :ルイス・リマ
ミカエラ :出口正子
エスカミーリョ :折江忠道
スニガ :三浦克次
モラレス :長谷川寛
フラスキータ :竹村佳子
ダンカイロ :櫻井直樹
レメンタード :松浦 健
メルセデス :河野めぐみ
リーリャス・パスティア:関 貴昭
合唱 :藤原歌劇団合唱部
児童合唱:多摩ファミリーシンガーズ
バレエ :昭和音楽芸術学院、小松原庸子スペイン舞踊団の方々
管弦楽 :東京フィルハーモニー交響楽団
指揮 :ウジェスコラフ・シュティ
演出 :グリシャ・アサガロフ
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メトに続くオペラ体験でした。
バルツァのカルメンはさすがに十八番ということで、非常に安定した歌いぶりではありました。
しかし、オペラは一人ではできない。まわりが弱すぎます。初代98にペンティアムIIを搭載したようなものといったら、言い過ぎか。ルイス・リマは、まあまあでした(おそらく、もっと厳しい意見をお持ちの方がいらっしゃると思います。初物ゆえの甘さはご容赦を。)。花の歌なんかは、結構よかったと思いました。
折江のエスカミーリョ。これはちょっと・・・。声に冴えもなかったし、あんまりパッとしなかった。カミサンなんぞは、「おもろい顔してド派手な服着てるから気に入った」などと言い出す始末で・・・。
合唱とオケは、結構よかったです。指揮者のウジェコスラフ・シュティは、指揮棒を持たないで、非常にエネルギッシュな指揮ぶりで、力強い音を引き出していました。
それから、今回のカルメンは「オペラ・コミック版」というので上演されました。歌だけでつないでいくのではなく、歌のない、純粋な芝居(せりふだけ)の部分がありました。その部分に特に感じたのですが、フランス語の発音が、なっちゃない。いかに「歌が本分」とはいえ、あれはひどすぎます。小学校のフランス語の授業で、あんな発音したら、絶対に立たされます(笑)。別に、「R」の発音をきちんとしろとは言わないから、せめて鼻母音くらいはちゃんと発音してほしいものです。「in」「en」「an」が全部「アン」なんだものな〜。
などといちゃもんを書きましたが、トータル的には、バルツァの歌を一杯きけたし、第四幕の冒頭で、素晴らしいダンスも見られたし、なかなか結構でありました。舞台装置も、一幕・三幕二場はうんと明るく、二幕と三幕一場はやや暗いトーンでめりはりがあってよかったです。まぁ、いつもいつもMETやらウィーン国立歌劇場やらを見てるわけにはいかないのですから、楽しみ方をこっちで工夫しないとね(^^)。
======================= 1997-09-16 (Tue) 23:30:50 ====================