日 時:平成9年6月1日(日)午後5時〜
場 所:NHKホール
演 目:プッチーニ/トスカ(全3幕)
出 演:アンジェロッティ :ジェームス・コートニー
堂守 :デイヴィッド・エヴィッツ
カヴァラドッシ :ルチアーノ・パヴァロッティ
トスカ :マリア・グレギーナ
スカルピア :ジェームス・モリス
スポレッタ :チャールズ・アントニー
シャローネ :ブラッドリー・ガーヴィン
羊飼い :鈴木雅也
看守 :ヴァクロヴァス・ダウノラス
指揮 :ジェームズ・レヴァイン
管弦楽 :メトロポリタン歌劇場管弦楽団
合唱 :メトロポリタン歌劇場合唱団
少年少女合唱 :TOKYO FM少年合唱団
合唱指揮 :レイモンド・ヒューズ
副指揮 :ジェーン・クラヴィター、デニス・ジオーク、フランツ・ヴォーク
演出・装置・衣装:フランコ・ゼッフィレッリ
凄い。凄すぎる。パヴァロッティ、グレギーナ、モリスと三人の力がハイレベルのところでつりあって、火花を散らしていました。この三角形の一辺がかけてもだめ。もう最高のバランスでした。
憧れのパヴァロッティ。生の声はほんとに素敵でした。最初の「妙なる調和」だけで、もう、心は天に飛んでいきました。もともと演技をそんなにする人ではありませんから、その辺はともかく、アリア以外の部分も、素晴らしく気の入った歌声を聴かせてくれました。まだまだ現役で歌って欲しいです。
トスカはヴァネスとグレギーナのダブル・キャストになっていましたが、我々はグレギーナになればいいなと思っていたところ、配役表をみるとバッチリグレギーナ。思わず「やった!」と叫んでしまいました(笑)。彼女の声は、何よりもパワーがあります。それでいて、決して一本調子ではなく、演技も素晴らしいので、実に見ごたえ・聴き応えのあるトスカでした。「歌に生き、恋に生き」など、息を呑むような素晴らしい出来でした。
それと第1幕の「テ・デウム」の合唱とモリスのスカルピアの絡み。力強くてカッコイイ敵役のスカルピアでした。それが一転して第2幕では、トスカに進退両難の選択を迫る憎たらしいスカルピアを見事に演じていました。トスカに殺されて、ほんと「ざまぁみあがれ。とどめでもう一回刺したれ、トスカ。」と思いましたから(笑)。第3幕の「星は光りぬ」も、息を呑むような素晴らしい歌声。このままずっとこのときが続いて欲しいと思うほどでした。
カーテン・コールも大盛り上がり。私も、6月8日に自分が歌うことをつい忘れて、思いっきりブラーヴォを叫んでしまいました(笑)。 中一日はさんで、素晴らしい舞台を続けて見てしまいました。しかし、これからどうすればいいのか...。私もニューヨークやウィーンに巡礼するようになってしまうのかなぁ...。
======================= 1997-06-01 (Sun) 23:28:47 ====================