ウィーン・ムジークフェライン弦楽四重奏団(1)


日 時:1997年3月29日(土) 午後6時〜
場 所:紀尾井ホール
出 演:ライナー・キュッヒル  (ヴァイオリン)
    エクハルト・ザイフェルト(  〃   )
     ハインツ・コル      (ヴィオラ)
    ゲアハルト・イーベラー(チェロ)
    野島稔          (ピアノ)
曲 目:ハイドン  /弦楽四重奏曲第29番 ト長調《レチタティーヴォ》
     シューベルト/弦楽四重奏曲第4番 ハ長調 D.46
    ブラームス /ピアノ五重奏曲 へ短調 作品34


 JR四ッ谷駅を出て、3分咲きの桜を眺めながら紀尾井ホールに向かう。チケットは売り切れ。ロビーでは、メンバーの新録音のCD(モーツァルトの弦楽四重奏曲)を売っていた。

 ハイドンは実に典雅な響。キュッヒルさんの美しい節回しを中心に他の3パートが絡み合い、ときには支え、ときには自己主張をしと、アンサンブルの妙を存分に楽しませてくれた。

 シューベルトは、最初のフーガのようなところが実に印象的。ああいうところは、他のパートと呼吸が合わないと絶対に奇麗には演奏できない。

 後半のブラームスは、重厚の一言。ちょうどステージに向かって右寄りの席だったので、ちょうどキュッヒルさんと正対するような位置に座ったが、ふと、20年余り前のウィーン・フィルの来日公演のときにブラームスの1番を演奏したときの姿がオーバーラップした。

 この日はアンコールはなかったが、これだけ豊潤な演奏を聴かせてもらえれば文句のあろうはずがない。夜桜の道を心豊かな気分で帰宅した。
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