日 時:平成9年3月6日(木)午後7時〜
場 所:NHKホール
出 演:NHK交響楽団(管弦楽)
朝比奈隆(指揮)
曲 目:ブルックナー/交響曲第8番ハ短調(ハース版)
初日、行ってきました。NHKホールが満員。普段の定期のちょっとほのぼのとした空気とはちょいと違った軽い緊張感を感じました(私だけの思い込みか(笑))。夕食はカレーパン1個と缶入りのお茶だけにして、着席前に顔を洗うという、ほとんど「受験当日状態」で臨みました。
久々に1階(オルガン下付近)で聴きました。朝比奈先生の登場だけで、もう割れんばかりの拍手。背筋をピンと伸ばした先生が、コンサートマスターの山口さんにサッと右手を差し出して握手を求める姿など、ほれぼれとしてしまいます。
第1楽章、第2楽章は若干ぎくしゃくしたところもありましたが、管はよく鳴っていました。第1楽章の最後の「死」の予感のトランペットが響いた後の、消え入るような弦が最高でした。
第2楽章が終わってチューニング。第3楽章では、ブルックナー特有のゲネラルパウゼ(ブルックナー休止)前のフェルマータのついた音符を、物凄く伸ばしていたのに驚かされました。
第4楽章は、もうパーフェクトといってよい出来でした。テンポも速すぎず(去年の大フィル東京公演では、ちょっと速かったように感じた)、それでいて間延びするような遅さでもなく「これだ。このテンポで聴きたかったんだ!」と心の中で叫びたくなるような音楽作りでした。
N響は、指揮者によって演奏への熱の入り具合が違うようにきこえるのですが、初日は全エネルギーを出したという感じでした。
終演後は、もう凄い。新日本フィルの定期のときは、結構あっさりと散会になったのですが、今回は7割近くの聴衆が総立ちで拍手を続けました。今回のは絶対に「セレモニー先行」ではない(^^)。
さて、2日め。初日でエネルギーを使い果たして、「スカ」になってしまうか、(伝聞ではありますが)シカゴのときのようにリラックスして更にいい演奏になるかわかりませんが、2日目は、初日にも増して、聴き手としての全エネルギーをこの演奏会にぶつけてこようと思ってます。昼間は仕事に無駄なエネルギーを使わないようにするのだ(笑)。
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