NHK交響楽団定期演奏会(97年3月Cプロ2日目)


日 時:平成9年3月1日(土)午後2時15分〜
場 所:NHKホール
管弦楽:NHK交響楽団
独 奏:ミクローシュ・ペレーニ(チェロ)
指 揮:イヴァン・フィッシャー
曲 目:ドヴォルザーク/チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
    (ソロ・アンコール:バッハ/無伴奏チェロ組曲ハ長調から「サラバンド」)
    ブラームス  /交響曲第1番 ハ短調 作品68

 例のごとく3(5)階のE券ですが、さすがに開演15分前とあってセンター付近はほぼ満席。ややライトよりの席にしました。
 前半はチェロのペレーニが好演。非常につややかで、しかも力強い音色を聴かせてくれました。何回かN響定期でも協奏曲を聴いてますが、ソロ・アンコールに生で接したのは初めてでした。「あの」NHKホールが水を打ったように静まりかえり(ほんの少し聞こえる空調の音が、かえって静けさを実感させてくれる)、その中で美しいチェロの音色が響きました。

 後半のブラームスの交響曲第1番は、実に個性豊かな演奏。レガートのところは徹底的にレガートに演奏していました。フィッシャーの指揮では、リタルダントをかけたところからイン・テンポになるところで音をまったく切れめなしに演奏させようとする部分があって、第1楽章では一部アンサンブルが乱れた(ようにきこえた)ところもありましたが、他はなかなかのもの。

 特に第4楽章のコーダの部分は、テンポをほとんど落とさずに一気に最後まで突っ走るという感じで、去年の暮れにBSで生中継されたベルリン・フィル定期でアーノンクールが振ったブラームスの1番をほうふつとさせるものでした。

======================= 1997-03-01 (Sat) 20:50:03 ====================


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