俊友会管弦楽団第22回定期演奏会


日 時:平成9年1月19日(日)午後7時〜
場 所:東京芸術劇場大ホール
出 演:俊友会管弦楽団(管弦楽)
    堤俊作(指揮)
曲 目:ベートーヴェン/序曲「レオノーレ」第3番
    ブルックナー/交響曲第5番 変ロ町長(第4楽章はキャラガン教授校訂による初期稿復元版に基づく)


 俊友会はノンプロ(あえてアマチュアとはいいません)のオーケストラです。

 プログラムの最初に、最近のオーケストラの奏法がベタベタとしたものになっているということをあげ、俊友会管弦楽団ではそういう風潮に一線を画してドイツ的奏法に回帰するということを挨拶文に書かれていました。

 いきなり濃いことが書いてあったので、ちょいと戸惑いましたが、実際の演奏を聴いてみると、なるほどと思わされました。最初のレオノーレで気がついたのですが、音の切れが凄く良い。実音はビッと切って、後はホールの響きに委ねるという感じでした。

 プログラムといえば、この演奏会で配布されたプログラムには、メンバーの方が寄稿されたブルックナーの5番のディスコグラフィーと聴き比べが載っているのですが、これが凄い。68個の音源を聴き、その一つ一つにコメントをつけているのです(@_@) 。

 さて、ブルックナーの5番ですが、先に述べたように、非常に音切れのよい演奏でした。全体としてテンポを早めにとり、パウゼはビシっと音を切る。だから、無音のところは完全に無音になります。第3楽章などは、疾風怒濤という表現がふさわしいような演奏でした。

 第4楽章は物凄くパワフルで、壮大な伽藍の中に身を置くことが出来ました。なんせブル5に開眼したのが去年の5月のN響(インバル)で、生で聴くのは2回目。やっと味わうということができました。そういうこともあって、第4楽章の最後のほうだったと思いますが、キャラガン教授が復元した部分があるということでしたが、はっきりと「ここか」と判りませんでした(^_^;)。CDになっているはずなので、それで確認してみようと思っています。
======================= 1997-12-31 (Wed) 19:08:03 ====================


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