大阪フィル第35回東京定期演奏会


日 時:平成8年7月28日(日) 午後2時30分〜
場 所:サントリーホール
出 演:朝比奈隆(指揮) 大阪フィルハーモニー交響楽団(管弦楽)
曲 目:ブルックナー/交響曲第8番 ハ短調 (ハース版)


 念願の「朝比奈・ブル8」をようやく聴くことができました。

 いつもは千代田線の国会議事堂前駅から歩いてサントリーホールまで行くのですが、今日は暑くてとても歩く気がしない(^_^;)。そこで、渋谷に出て、バスでアークヒルズまで行きました。

 午後1時45分頃ホール前に着きましたが、既にかなりの人が開場を待っていました。「チケット買います」と大書したボードを持った人もいました。

 開場の際、チラシの袋を受け取って、「お〜(^^)」と思いました。中に、「演奏中は足元におくか鞄に入れて下さい」というメッセージを書いた紙が入っていました。例の朝日新聞の記事の影響でしょうね。多分。

 あと、私の周りだけかもしれませんが、今日は聴衆のマナーがむちゃよかった。みんな荷物を椅子の下に入れてしまって、カサカサ音は全くといって良いほど聞こえない。第1楽章や第3楽章の終末の部分など、本当に「無音」の中で聞こえているという感じ。皆全身で朝比奈先生のブルックナーを受けとめようという気迫が感じられました。

 真夏の昼の演奏会ということで、団員は白いジャケット。朝比奈先生はモーニング姿で登場されました。

 演奏は、思いのほかテンポが早く、ダラダラした感じは全くありませんでした。それでいて、間をとるところは思い切って間をとるので、残響の美しさを存分に楽しむことができました。

 金管のヘクリもなかったし、最後までよく鳴っていたと思います。特に第4楽章は圧巻。個人的にはもう少し遅いテンポのが好きなのですが、そういう速いとか遅いとかいったことをフッ飛ばしてしまうような、分厚いフィナーレでした。

 終演後は、長い長い拍手が続きました。「セレモニー化している」という批判もありますが、今日は、本当に掛け値なしでいい演奏だったと思います。来年は、ブルックナーの5番をやってほしいですね〜。
======================= 1996/07/28(Sun) 23:55:39 ====================


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