ウィーン・リング・アンサンブル東京公演(その2)


日 時:1996年1月16日(火) 午後7時〜
場 所:サントリー・ホール
出 演:1月9日と同じ
曲 目:      〃


 今年のウィーン・リング・アンサンブルのツアーも今日が最後。なんとなくさびしい感じがするが、来年まで先は長い(笑)。
 午後5時15分に、千代田線の国会議事堂前駅ホームでカミサンと待ち合わせる。合流して、アークヒルズに向かう。夕食は、アークヒルズにある「レナウン・ミラノ」。大阪でも全く同じパターンであった。ただ、ここのレナウンミラノは、ちと割高か。私はロブスターののったスパゲティー。カミサンはカニ肉の入ったスパゲティーを注文する。味はよいし、量もたっぷり。満足の行く夕食である。まだ少し時間があったので、アークヒルズ内の丸善を眺めて時間をつぶす。

 やがて午後6時30分。サントリー・ホール入り口の扉のうえにある機械仕掛けの人形が動き出す。人々が会場に吸い込まれていく。今回の席は、ステージに向かってやや左よりだが、前から3番目。ステージの譜面台に置かれている楽譜が見える。やがて開演の合図。客の入りは9割7分といったところか。ポツポツと空席がある。客席が暗くなって、ステージの照明が明るくなる。袖の扉が開いて、声が聞える。まずコントラバスが見えて、ポッシュさんが登場。ついでメンバーが次々に現れる。

 かつしかのときと曲目は一緒だが、ちょうどキュッヒルさんの斜め後ろから見るような位置であるから、チェロのイーベラーさんが真正面に見える。

 ライターマイヤーのワルツ「ウィーンの心」は、ヴァイオリン2、ヴィオラ、コントラバスという小さな弦楽の編成の曲だが、冒頭にキュッヒルさんのカデンツァがある。かつしかのときは、チャイコンの1楽章を感じさせるような曲だったが、今回は、甘くやわらかな調子。そして、長い(笑)。終わるかなと思うとまた続き、ヴィオラのコルさんが笑みを浮かべていた。

 休憩後は、まず「オーストリアの村つばめ」でスタート。途中、シュミードルさんが鳥の声のする笛をふき、客席はくすくす笑い。エジプト行進曲は、前回と同じ。しかしうけてました(笑)。今日も「ラーラララー」という歌の部分がありましたが、今日はヘーグナーさんも楽しそうに歌ってました。「狩」では、ピストルが2丁に増えていました。撃つのは当然あの二人(笑)。

 これで、所定のプログラムはおしまい。その後拍手と花束・贈り物の嵐のあと、静まり返ったホール内に、さざなみのような序奏。思わず拍手が鳴り響き、ザイフェルトさんが、キュッヒルさんのほうをニヤリとしながら「いったん、止めますか」と言わんばかりに見ましたが、残念ながらそのまま進行(^_^;)。「ドミソソー」というホルンの響きが何ともうつくしい。あ〜。これで、ほんとにほんとの今年最後の「青きドナウ」だなぁ...と思い、全神経をステージに集中する。イーベラーさんが、ハープの代りにチェロの弦を「ボロロン」と弾くのが見えただけでも、うれしくなってしまう。

 そして、最後は万感の思いを込めて(おおげさだな(笑))。ラデツキー行進曲。この手拍子でも、ホールによって様々で面白い。かつしかでは、手拍子にフォルテとピアノはあったが、サントリー・ホールでは、「メゾ」があった(笑)。ちなみに和歌山では、「叩く」か「叩かない」かであった(^_^;)。 ラデツキーのあとは、客席が総立ちで拍手を贈る。なんとなく胸がキュンとなる。こういう気持ちが味わえるから、コンサートはやめられない。 ということで、私のウィーン・リング・アンサンブル96年追っかけツアーは、これで終了。また来年(笑)。

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